相続放棄とは、相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がないことです。
これを行う例としては、資産価値のある財産よりも、負債の方が大きくて、相続した場合に相続財産では支払いきれない負債が残ってしまうような場合や、相続に関わりたくない場合などが挙げられます。
これによるメリットとして、相続するということは負債も承継することになるのですが、負債を承継しなくて済むというものがあります。
一方、デメリットとして、一度相続放棄をすると、後でやはり相続したいと思ったとしても、もはや相続することはできなくなるということです。例えば、負債が多いと思って相続放棄をしたところ、後に財産が発見され、「実は、相続していればプラスだった」ということが分かった、というような場合です。
では、相続放棄の手続きの流れを見ていきましょう。
相続放棄に必要な書類を用意します。相続放棄の申し立てに最低限必要な書類は、①裁判所所定の相続放棄申述書、②被相続人の住民票除票or戸籍附票、③申立人本人の戸籍謄本の3つです。他にも、申立人が配偶者の場合や、子供の場合、親の場合など、申立人である相続人と被相続人との関係によって、それぞれ必要な書類は変わってきます。
それらが用意できれば、次は、家庭裁判所に相続放棄の申し立てを行います。これは、本人が行いますが、申立人が未成年者である場合は、法定代理人が申し立てを行うことになります。
この相続放棄の申し立ては、「相続が始まることを知ってから3ヶ月以内」に行う必要があります。
家庭裁判所に相続放棄を申し立てると、10日くらいで家庭裁判所から相続放棄に関する照会書が届きます。その照会書に必要事項を記入し、家庭裁判所に必ず再送します。記載内容等が相続放棄の要件を充たす場合には、さらに10日くいらいで相続放棄申述受理通知書が届き、正式に相続放棄が認められたことになります。
柳原法律事務所では、渋谷区・杉並区・世田谷区・武蔵野市をはじめとして、東京・埼玉・千葉・神奈川を中心に相続などのご相談を扱っております。寄与分・遺留分のご相談、遺産分割協議書に関するご相談、相続放棄に関するご相談、死亡保険金や特別受益に関するご相談など様々な相続に関するご相談に、丁寧に対応させていただきますので、相続でお困りの際はお気軽にご相談ください。
相続放棄
柳原法律事務所が提供する基礎知識
-
婚姻費用分担請求
「婚姻費用分担請求」。この言葉をお聞きになったことはありますか? まず...
-
モラルハラ...
モラルハラスメントとは、DVの一種で、一般的にDVの典型例とされる肉体...
-
不動産トラブル
住空間としての不動産は、生活の本拠(拠点)であり、人生を形作る基盤とし...
-
相続財産の調査
相続をすると、基本的には、被相続人の財産の全てを引き継ぐことになります...
-
相続人の調...
遺産の相続が開始した後、他の相続人と遺産分割協議によって相続財産を分...
-
離婚と年金分割
「離婚を考えているが、老後の生活が不安でなかなか決断することができない...
-
調停離婚
調停離婚とは、当事者の申し立てにより、家庭裁判所の家事調停によって成立...
-
慰謝料(不...
慰謝料の請求や、金額を決定するにあたって、非常に重要となるのが「離婚事...
-
離婚の種類...
離婚の種類は大きく分けて4つあります。ここでは、離婚の種類と手続きを簡...
柳原法律事務所(東京都武蔵野市)|相続放棄